旅する映像 718日目 憧れの街、バラナシ



僕が初めて旅をした二十歳そこそこの頃に、インド帰りの旅人たちから幾度となく噂を聞いた、宗教都市バラナシ。生と死が混在し、人生観が変わってしまうディープな町、そんなふうに何度も噂聞いた。当時東南アジアを旅していた僕にとって、インド帰りの旅人は何か「それっぽい」雰囲気を纏っているように見えて、それはそれは憧れた。よく分からないジェラシーを感じたし、よく分からない旅人ヒエラルキーみたいなものの上位に君臨しているように思えた。そしてバラナシは、いつか行ってみたい町になった。あれから15年。いよいよバラナシにやって来た僕は、滞在中毎日町を歩きまわった。沐浴する人々の隣で、パンツ一枚になって路上マッサージを受ける。暑さに疲れてカフェに入り、大ぴらに飲めないビールを壁に隠れていただく。いい感じで酔いが回り、ホテルに帰ってクーラーつけて寝る。いつのまにか夜になり、近くのイタリアンでパスタを食べて、また壁に隠れてビールを飲む。そんなバカンスのような毎日を過ごし、思った。歳とったなぁと。

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"Varanasi"