旅 774日目 母に勧めるバルーンツアー



カッパドキアはこの気球が浮かぶ風景を含めて、世界遺産なのだと僕は思う。夜開け前の空に光りながら浮かぶバルーンのその数は本当に圧巻で、この光景を見るためだけにこの土地へ訪れてもいいほど、綺麗だ。ギョレメの街の丘には暗いうちから何百人もの人が気球が浮かぶ景色を撮るためにスタンバイし、ウエディングフォトを撮るカップルはいたる所でポーズをキメている。その気持ちもわかる。本当に綺麗な光景なのだ。でもやっぱり、一度は気球に乗っときたい。下から見るのもいいけれど、せっかく来たからには乗っときたい。ヨメが高所恐怖症でも、ここはひとつ乗っときたい。なかなかうんと言わないヨメを説き伏せて、僕らは町中の気球ツアーの会社を回った。しかし、全然空いていない。僕らがやってきた5月はカッパドキアのハイシーズンで、世界中から観光客が集まる。そのほぼ全ての人が乗りたいであろう気球のツアーは随分前から予約が埋まり、値段はなんとオフシーズンの3倍までになっていた。10日後しか空いてないとか、値段が一人300€に上がっているとか(オフシーズンは一人100€ぐらいから)、いざツアーを申し込もうとした僕たちに、悲しい現実が待っていた。丸一日探してもだめ。諦めかけたころ、最後にダメ元で愛想の悪い安宿のオーナーに泣きながら懇願してみる。すると、知り合いに聞けば空いてるかもしれないとのこと。さらに泣きながらお願いすると、見事に翌日のツアーを二人分、ゲットしてくれた。値段は200€。いい落とし所だった。その日の真夜中に迎えのバスが来て、半分眠りながら気球から見た景色は、どこからどう見ても最高だった。カッパドキアに浮かぶ気球は200を超えていた(ヨメが数えた)。不思議な岩が乱立する世界遺産の上を、朝日に照らされながら浮かぶ空一面の気球。この景色はここでしか見れない。ここはぜひ、高所恐怖症の母にも乗ってみてほしい。

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"Göreme"